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【コロナ禍だからムーミンを読む ムーミン谷の仲間たち「この世のおわりにおびえるフィリフヨンカ」】

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こんにちは、MICHIです。

ムーミンって、
ほのぼのとしたイメージを持っている方も
多いかもしれません。

ムーミンママはおだやかで天然っぽいし

ムーミン谷は一見、平和な雰囲気がします。

子ども向けの楽しいアニメ

たのしいムーミン一家
というタイトルの本もありますからね。


でも、全然ちがうんですよ。

小さなトロールと大きな洪水

ムーミン谷と彗星
culture.michinatural.com

などタイトルにあるように

災害に立ち向かうお話。

作者のヤンソンさんが生きてきた時代
戦争を体験して生き方も作品に大きく反映しているので
大人が読むべき物語だと思っています。

今回は、
ムーミン谷の仲間たち」という短篇集に入っている

「この世のおわりにおびえるフィリフヨンカ」
を久しぶりに読みたくなりました。


さし絵は、作者で画家のヤンソンさんが書いています。

1.主人公はフィリフヨンカ

フィリフヨンカは、長身でやせっぽちの帽子をかぶった女の人です。

ルールにきびしく、きちんとしていて、すみずみまでお掃除しているきれい好きなキャラクターです。

「ムーミン谷の仲間たち」というタイトルなので
ムーミンやムーミンママ、パパなど主要なキャラクターは
出てきません。

ここでは、フィリフヨンカの他、ガフサ夫人が出てくるだけです。

登場人物は二人だけです。

なお、フィリフヨンカは、

ムーミン谷の十一月

ムーミン谷の夏まつり

などにも登場しています。

2.ガフサ夫人との会話

お茶のパーティと電話で会話をします。
別に仲がいいからではなく、他に人がいなかっただけのこと。

フィリフヨンカは真面目な性格で、義理堅くて、無理をして
すぐカッとなって、ストレスためまくっているなあと
思うのですが、意外と自分も同じようなところがあり、苦笑いして
しまいました。

3.災害と安全

実際に起こっている災害よりも
自分の心の中でえがいている災害の方が大きくなってしまう。

現実よりも不安のほうが募ってしまうこと。

今、コロナでどう対策をしていいのか分からずに
過ごしている私たちと重なるように思えました。

不安から、買い占めをしてひとまず安全だと思うこと
自分のことしか考えられなくなること

4.自由

何もかもを失ってから、本当の自由を得て、
好きなことをしようと考えます。

自分で自分を束縛してきた自分に別れを告げて
新しい自分に生まれ変わる

何もかも失ってしまったら、嘆き悲しみそうですが
すっきりして、心も軽くなって、明るく前向きになるのは
”断捨離”のようだなと思いました。

5.さいごに

フィリフヨンカは、災害があったにもかかわらず
明るく笑っていました。

震災や洪水では大勢の人が被害に遭い
亡くなる方もいます。

年齢を重ねるにつれて、つらく悲しい出来事も増えていきますが
ただ闇雲に不安になって過ごすのではなく
こんな時代でも、前を向いて生きていかなきゃならないんだよねって
思ったのでした。